平成21年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問21
【問題21】
あるトランザクションの応答時間は、サーバ処理時間100ミリ秒、総回線伝送時間400ミリ秒及び端末末処理時間500ミリ秒の合計から成る。この応答時間を最も短縮させる対策はどれか。ここで、オーバヘッドは無視するものとする。
サーバ処理時間を40%と総回線伝送時間を10%改善する。
【解説】
1. 現在の応答時間の計算
– サーバ処理時間 = 100ミリ秒
– 総回線伝送時間 = 400ミリ秒
– 端末末処理時間 = 500ミリ秒
現在の応答時間 = 100 + 400 + 500 = 1000ミリ秒
2. 各選択肢の改善後の応答時間
ア: サーバ処理時間を40%と総回線伝送時間を10%改善する。
– サーバ処理時間 = 100 × (1 – 0.40) = 60ミリ秒
– 総回線伝送時間 = 400 × (1 – 0.10) = 360ミリ秒
– 改善後の応答時間 = 60 + 360 + 500 = 920ミリ秒
誤り。応答時間は短縮されるが、最も短縮されるわけではない。
イ: サーバ処理時間を80%改善する。
– サーバ処理時間 = 100 × (1 – 0.80) = 20ミリ秒
– 改善後の応答時間 = 20 + 400 + 500 = 920ミリ秒
誤り。応答時間は短縮されるが、最も短縮されるわけではない。
ウ: 総回線伝送時間を20%改善する。
– 総回線伝送時間 = 400 × (1 – 0.20) = 320ミリ秒
– 改善後の応答時間 = 100 + 320 + 500 = 920ミリ秒
誤り。応答時間は短縮されるが、最も短縮されるわけではない。
エ: 端末末処理時間を20%改善する。
– 端末末処理時間 = 500 × (1 – 0.20) = 400ミリ秒
– 改善後の応答時間 = 100 + 400 + 400 = 900ミリ秒
正しい。最も短縮される結果となる。端末末処理時間は他の要素に比べて最も長いため、20%の改善が最も大きな効果を持つ。
3. 結論
各選択肢の改善後の応答時間を比較すると、エが最も短縮されます。
出典:平成21年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問21