平成25年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問14

【解説】

ア: 異なるトランザクション処理プログラムが，同一のデータベースを同時更新することによって生じる論理的な矛盾を防ぐために，データのブロック化が必要になる。
誤り。同時更新による論理的な矛盾を防ぐためには、トランザクションの排他制御（ロック機構）を使用します。データのブロック化は適切な手法ではありません。

イ: システムが媒体障害以外の原因によって停止した場合，チェックポイントの取得以前に終了したトランザクションについての回復作業は不要である。
正しい。チェックポイント以降のトランザクションはログに記録されており、システム障害後の回復時にはこれらのトランザクションのロールフォワードが必要です。チェックポイント以前のトランザクションはすでにディスクに反映されているため、回復作業は不要です。

ウ: データベースの媒体障害に対して，バックアップファイルをリストアした後，ログファイルの更新前情報を使用してデータの回復処理を行う。
誤り。媒体障害が発生した場合、バックアップファイルをリストアした後、ログファイルの更新後情報（ロールフォワード）を使用してデータを回復します。更新前情報（ロールバック）はトランザクション障害時に使用されます。

エ: トランザクション処理プログラムがデータベースの更新中に異常終了した場合には，ログファイルの更新後情報を使用してデータの回復処理を行う。
誤り。トランザクション処理プログラムが異常終了した場合、ログファイルの更新前情報（ロールバック）を使用して、トランザクション開始前の状態にデータを戻します。