平成26年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問4
2025年6月30日
【問題4】
関係モデルにおいて,情報無損失分解ができ,かつ,関数従属性保存が成り立つ変換が必ず存在するものはどれか。ここで,情報無損失分解とは自然結合によって元の関係が必ず得られる分解をいう。
【解説】
情報無損失分解
情報無損失分解とは、関係を分解しても元の関係を損なわず、自然結合によって元の関係を再現できることを指します。
関数従属性保存
関数従属性保存とは、分解後の各表に元の関係の関数従属性が保持されることです。
ア: 第2正規形から第3正規形への変換
正しい。第3正規形への変換では、情報無損失分解と関数従属性の保存が保証されます。
イ: 第3正規形からボイスコッド正規形への変換
誤り。ボイスコッド正規形(BCNF)への変換では、情報無損失分解は保証されますが、関数従属性の保存が保証されない場合があります。
ウ: 非正規形から第1正規形への変換
誤り。この変換は、正規化の最初のステップであり、情報無損失分解を保証しますが、関数従属性保存が議論の中心ではありません。
エ: ボイスコッド正規形から第4正規形への変換
誤り。第4正規形への変換では、情報無損失分解は保証されますが、関数従属性の保存が保証されない場合があります。
出典:平成26年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問4