平成26年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問11
【問題11】
トランザクションの直列化可能性(serializability)が保証されている状態の説明はどれか。
2相コミットが可能であり,複数のトランザクションを同時実行できる。
隔離性水準が低い状態であり,トランザクション間の干渉が起こり得る。
複数のトランザクションが同時実行された結果と,逐次実行された結果とが同じになる。
複数のトランザクションが,一つずつ順にスケジュールされて実行される。
【解説】
ア: 2相コミットが可能であり,複数のトランザクションを同時実行できる。
誤り。2相コミットは分散トランザクションの整合性を保つためのプロトコルであり,直列化可能性そのものの説明ではありません。
イ: 隔離性水準が低い状態であり,トランザクション間の干渉が起こり得る。
誤り。直列化可能性が保証されている場合,トランザクション間の干渉は発生しません。
ウ: 複数のトランザクションが同時実行された結果と,逐次実行された結果とが同じになる。
正しい。直列化可能性は,複数のトランザクションを同時に実行した場合でも,あたかも逐次実行したかのような結果になることを保証する性質です。
エ: 複数のトランザクションが,一つずつ順にスケジュールされて実行される。
誤り。これは逐次実行そのものを指しますが,直列化可能性は同時実行でもこの状態を保つことを意味します。
【答え】
ウ: 複数のトランザクションが同時実行された結果と,逐次実行された結果とが同じになる。
出典:平成26年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問11