平成30年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問17
【問題17】
トランザクションの隔離性水準を高めたとき、不整合なデータを読み込むトランザクション数と、単位時間に処理できるトランザクション数の傾向として、適切な組合せはどれか。
【解説】
トランザクションの隔離性水準(Isolation Level)を高めると、以下の傾向が見られます:
- 不整合なデータの読み取りが減る: 隔離性水準が高いほど、トランザクションが他のトランザクションの中間状態(未コミットデータ)を読み取ることが制限されます。これにより、不整合なデータを読み込むトランザクション数が減少します。
- 単位時間あたりの処理可能なトランザクション数が減少: 高い隔離性を保つためにロックが増加し、同時実行性が低下するため、単位時間に処理できるトランザクション数は減少します。
これに基づく正しい組み合わせは、以下のようになります:
- 不整合なデータを読み込むトランザクション数 → 減る
- 単位時間に処理できるトランザクション数 → 減る
各選択肢の評価:
- ア: 誤り。隔離性水準を高めると、不整合なデータを読み込むトランザクション数は減り、処理できるトランザクション数も減ります。
- イ: 誤り。隔離性水準を高めると、不整合なデータを読み込むトランザクション数は減少します。
- ウ: 誤り。隔離性水準を高めると、不整合なデータを読み込むトランザクション数は減りますが、処理可能なトランザクション数も減少します。
- エ: 正しい。隔離性水準を高めると、不整合なデータを読み込む数が減り、単位時間あたりの処理可能トランザクション数も減少します。
【答え】
エ: 不整合なデータを読み込むトランザクション数が減り、単位時間に処理できるトランザクション数も減る。
出典:平成30年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問17