平成31年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問22
【問題22】
キャッシュメモリの動作に関する記述のうち,適切なものはどれか。
キャッシュミスが発生するとキャッシュ全体は一括消去され,主記憶から最新のデータが転送される。
キャッシュメモリには,メモリアクセスの実効速度を上げる効果がない。
キャッシュメモリにヒットすると,主記憶から最新のデータが転送される。
主記憶のアクセス時間とプロセッサの命令実行時間との差が大きいマシンでは,キャッシュメモリによって実効アクセス時間の短縮が期待できる。
【解説】
ア: キャッシュミスが発生するとキャッシュ全体は一括消去され,主記憶から最新のデータが転送される。
誤り。キャッシュミスが発生した場合は必要なデータだけが主記憶から転送されます。キャッシュ全体が一括消去されるわけではありません。
イ: キャッシュメモリには,メモリアクセスの実効速度を上げる効果がない。
誤り。キャッシュメモリの主な目的は、主記憶へのアクセス頻度を減らし、実効速度を向上させることです。
ウ: キャッシュメモリにヒットすると,主記憶から最新のデータが転送される。
誤り。キャッシュヒット時はキャッシュ内のデータがそのまま使用されるため、主記憶へのアクセスは発生しません。
エ: 主記憶のアクセス時間とプロセッサの命令実行時間との差が大きいマシンでは,キャッシュメモリによって実効アクセス時間の短縮が期待できる。
正しい。キャッシュメモリはプロセッサの高速な動作と主記憶の相対的に遅いアクセス速度の差を埋めるために利用されます。これにより、実効アクセス時間が短縮され、システム全体の性能向上が図れます。
【答え】
エ: 主記憶のアクセス時間とプロセッサの命令実行時間との差が大きいマシンでは,キャッシュメモリによって実効アクセス時間の短縮が期待できる。
出典:平成31年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問22