令和2年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問1

【解説】

CAP定理は、分散システムにおける以下の3つの特性のうち、2つを同時に満たすことができるが、全てを同時に満たすことはできないとする原則です：

• C（Consistency: 一貫性）
  すべてのノードが同じデータを参照できる状態を保証します。
• A（Availability: 可用性）
  システムが常に応答を返すことを保証します。
• P（Partition Tolerance: 分断耐性）
  ネットワーク分断が発生してもシステムが動作を続けることを保証します。

#### サーバの挙動に基づく考察

– CおよびPを重視
一貫性と分断耐性を優先する場合、分断が発生した際に矛盾を避けるため、どちらか一方のサーバが停止します。もう一方のサーバは動作を続けます。

– AおよびPを重視
可用性と分断耐性を優先する場合、両方のサーバが動作を続けます。ただし、一貫性は犠牲になります。

#### 各選択肢の検討

• ア
  CおよびPを重視: 一方のサーバは停止し、もう一方のサーバは動作し続ける。AおよびPを重視: 両方のサーバが停止する。
  
  誤り。
• イ
  CおよびPを重視: 一方のサーバは停止し、もう一方のサーバは動作し続ける。AおよびPを重視: 両方のサーバが動作し続ける。
  
  正しい。
• ウ
  CおよびPを重視: 両方のサーバが動作し続ける。AおよびPを重視: 一方のサーバが停止し、もう一方が動作し続ける。
  
  誤り。
• エ
  CおよびPを重視: 両方のサーバが動作し続ける。AおよびPを重視: 両方のサーバが停止する。
  
  誤り。