令和2年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問20
2025年6月30日
【問題20】
デジタル証明書に関する記述のうち,適切なものはどれか。
S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で標準化されている。
TLSにおいて,デジタル証明書は,通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
ルート認証局は,下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
【解説】
ア: S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で標準化されている。
誤り。S/MIMEやTLSで利用されるデジタル証明書の規格は,ITU-T X.509で標準化されています。X.400はメッセージングプロトコルの規格です。
イ: TLSにおいて,デジタル証明書は,通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
正しい。TLSではデジタル証明書を使用して鍵交換を行い,通信相手の認証に利用します。
ウ: 認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
誤り。認証局は申請者の公開鍵に対してデジタル署名を行います。秘密鍵は署名の対象にはなりません。
エ: ルート認証局は,下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
誤り。ルート認証局は下位認証局の公開鍵に対して自身の秘密鍵で署名を行います。
【答え】
イ: TLSにおいて,デジタル証明書は,通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
出典:令和2年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問20