令和3年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問11
2025年6月30日
【問題11】
関係 R, S に次の演算を行うとき、R と S が和両立である 必要のないもの はどれか。
【解説】
和両立について
和両立とは、関係データベースにおいて、2 つの関係 R と S が 同じ属性構造(スキーマ) を持つことを意味します。
具体的には、列の数やデータ型、列名が一致している必要があります。
各選択肢の解釈
ア: 共通集合
– 共通集合(R ∩ S)は、R と S の両方に共通するタプルを求める演算です。
– R と S のタプルを比較する必要があるため、和両立が必要です。
イ: 差集合
– 差集合(R – S)は、R に存在し S に存在しないタプルを求める演算です。
– タプルを比較する必要があるため、和両立が必要です。
ウ: 直積
– 直積(R × S)は、R のタプルと S のタプルを組み合わせて新しいタプルを生成する演算です。
– 各タプルを単純に結合するだけであり、属性構造が異なっていても問題ありません。
– 和両立は必要ありません。
エ: 和集合
– 和集合(R ∪ S)は、R または S に存在するタプルを求める演算です。
– タプルの統一性を保つために和両立が必要です。
正解
直積は属性構造に関係なくタプルを結合するため、和両立が必要ない演算です。
出典:令和3年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問11