令和4年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問15
2025年6月30日
【問題15】
トランザクションの ACID 特性のうち,原子性(atomicity)の記述として,適切なものはどれか。
トランザクションが正常終了すると,障害が発生しても更新結果はデータベースから消失しないこと
トランザクションの処理が全て実行されるか,全く実行されないかのいずれかで終了すること
複数のトランザクションを同時に実行した場合と,順番に実行した場合の処理結果が一致すること
【解説】
ACID 特性は、データベーストランザクションが安全かつ確実に実行されることを保証するための4つの要件を指します。
- Atomicity(原子性)
トランザクション内の全ての処理が完全に実行されるか、全く実行されないかのどちらかを保証します。中途半端な状態(例えば一部の処理だけ実行される)は許されません。この特性が満たされることで、データの一貫性が保たれます。
- Consistency(一貫性)
トランザクションの実行によって、データベースが一貫性のある状態から一貫性のある状態へ移行することを保証します。
- Isolation(分離性)
複数のトランザクションが同時に実行される場合でも、互いに干渉せず、順番に実行された場合と同じ結果が得られることを保証します。
- Durability(耐久性)
トランザクションが正常終了した場合、その結果が永続的に保存されることを保証します。
選択肢について
- ア: 一貫性(Consistency)に関する記述です。
- イ: 耐久性(Durability)に関する記述です。
- ウ: 原子性(Atomicity)の記述です。トランザクションは全ての処理が実行されるか、全く実行されないかのいずれかです。
- エ: 分離性(Isolation)に関する記述です。
【答え】
ウ: トランザクションの処理が全て実行されるか,全く実行されないかのいずれかで終了すること
出典:令和4年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問15