令和4年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問23
2025年6月30日
【問題23】
分散処理システムに関する記述のうち,アクセス透過性を説明したものはどれか。
遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
システムの運用及び管理をそれぞれの組織で個別に行うことによって,その組織の実態に合ったサービスを提供することができる。
集中して処理せずに,データの発生場所やサービスの要求場所で処理することによって,通信コストを削減できる。
対等な関係のコンピュータが複数あるので,一部が故障しても他のコンピュータによる処理が可能となり,システム全体の信頼性を向上させることができる。
【解説】
ア: 遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
正しい。これはアクセス透過性 (Access Transparency) の説明です。分散システムにおいて、利用者がリソースの物理的な場所やアクセス方法を意識せずに利用できることを指します。
イ: システムの運用及び管理をそれぞれの組織で個別に行うことによって,その組織の実態に合ったサービスを提供することができる。
誤り。これは分散管理に関する説明であり、アクセス透過性の説明ではありません。
ウ: 集中して処理せずに,データの発生場所やサービスの要求場所で処理することによって,通信コストを削減できる。
誤り。これは分散処理システムの効率性に関する説明です。
エ: 対等な関係のコンピュータが複数あるので,一部が故障しても他のコンピュータによる処理が可能となり,システム全体の信頼性を向上させることができる。
誤り。これはフォールトトレランスに関する説明であり、アクセス透過性の説明ではありません。
【答え】
ア: 遠隔地にある資源を,遠隔地での処理方式を知らなくても,手元にある資源と同じ操作で利用できる。
出典:令和4年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問23