令和5年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問12
2025年6月30日
【問題12】
2相ロック方式を用いたトランザクションの同時実行制御に関する記述のうち,適切なものはどれか。
全てのトランザクションが直列に制御され,デッドロックが発生することはない。
トランザクションのコミット順序は,トランザクション開始の時刻順となるように制御される。
トランザクションは,自身が獲得したロックを全て解除した後にだけ,コミット操作を実行できる。
トランザクションは,必要な全てのロックを獲得した後にだけ,ロックを解除できる。
【解説】
ア: 全てのトランザクションが直列に制御され,デッドロックが発生することはない。
誤り。2相ロック方式ではデッドロックを防ぐ仕組みが直接含まれていないため、デッドロックが発生する可能性があります。
イ: トランザクションのコミット順序は,トランザクション開始の時刻順となるように制御される。
誤り。2相ロック方式ではトランザクションのコミット順序は関与せず、時刻順の制御はスケジューリングの問題です。
ウ: トランザクションは,自身が獲得したロックを全て解除した後にだけ,コミット操作を実行できる。
誤り。2相ロック方式ではロックを解除するタイミングに制約はなく、この説明は正しくありません。
エ: トランザクションは,必要な全てのロックを獲得した後にだけ,ロックを解除できる。
正しい。2相ロック方式の基本原則として、必要な全てのロックを獲得した後でしかロックの解除を開始できません。
【答え】
エ: トランザクションは,必要な全てのロックを獲得した後にだけ,ロックを解除できる。
出典:令和5年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問12