令和6年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問2
2025年6月26日
【問題2】
クライアントサーバシステムにおけるストアドプロシージャに関する記述のうち、適切でないものはどれか。
機密性が高いデータに対する処理を特定のプロシージャ呼出しに限定することによって、セキュリティを向上させることができる。
システム全体に共通な処理をプロシージャとして格納しておくことによって、処理の標準化を行うことができる。
データベースへのアクセスを細かい単位でプロシージャ化することによって、処理性能(スループット)を向上させることができる。
複数のSQL文から成る手続きを1回の呼出しで実行できるので、クライアントとサーバ間の通信回数を減らすことができる。
【解説】
ア: 機密性が高いデータに対する処理を特定のプロシージャ呼出しに限定することによって、セキュリティを向上させることができる。
適切。ストアドプロシージャを使用することで、直接データベースにアクセスする権限を制限し、セキュリティを向上させることができます。
イ: システム全体に共通な処理をプロシージャとして格納しておくことによって、処理の標準化を行うことができる。
適切。共通の処理をストアドプロシージャとして管理することで、処理を一元化し標準化を図ることが可能です。
ウ: データベースへのアクセスを細かい単位でプロシージャ化することによって、処理性能(スループット)を向上させることができる。
不適切。ストアドプロシージャは通常、複数の処理をまとめることで通信回数を減らし性能を向上させることが主な目的です。細かい単位でプロシージャ化すると、かえって管理が煩雑になる場合があります。
エ: 複数のSQL文から成る手続きを1回の呼出しで実行できるので、クライアントとサーバ間の通信回数を減らすことができる。
適切。ストアドプロシージャの主要な利点の一つは、通信回数を減らすことで効率的な処理を可能にすることです。
【答え】
ウ: データベースへのアクセスを細かい単位でプロシージャ化することによって、処理性能(スループット)を向上させることができる。
出典:令和6年度 秋期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問2