平成29年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問6
2025年6月30日
【問題6】
DBMSが取得するログに関する記述として、適切なものはどれか。
トランザクションの取消しに備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
媒体障害からの復旧に備えて、データベースの更新されたページに対する更新前情報を取得する。
ロールバック後のトランザクション再実行に備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
ロールフォワードに備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
【解説】
DBMSのログ管理では、主に以下の2種類のログ情報が取得されます:
- 更新前情報(Before Image)
更新前のデータの状態を記録します。これにより、トランザクションのロールバック時や障害復旧時に、データを元の状態に戻すことができます。
- 更新後情報(After Image)
更新後のデータの状態を記録します。これにより、障害復旧時にデータを再構築(ロールフォワード)することができます。
各選択肢を見ていきます:
ア: トランザクションの取消しに備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
誤り。トランザクションの取消し(ロールバック)には、更新前情報が必要です。
イ: 媒体障害からの復旧に備えて、データベースの更新されたページに対する更新前情報を取得する。
誤り。媒体障害からの復旧(ロールフォワード)には、更新後情報が必要です。
ウ: ロールバック後のトランザクション再実行に備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
誤り。トランザクション再実行に備えてログを取得する必要はありません。
エ: ロールフォワードに備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
正しい。ロールフォワードは、更新後情報を利用してデータベースを復旧します。
【答え】
エ: ロールフォワードに備えて、データベースの更新されたページに対する更新後情報を取得する。
出典:平成29年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問6