平成27年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問6
2025年6月30日
【問題6】
受注入力システムによって作成される次の表に関する記述のうち、適切なものはどれか。受注番号は受注ごとに新たに発行される番号であり、項番は1回の受注で商品コード別に連番で発行される番号である。なお、単価は商品コードによって一意に定まる。
【解説】
1. 第1正規形(1NF)
– 条件: 各列が単一の値を持ち、繰り返し要素が存在しない。
– 検討: 設問の表では、各セルに単一の値が格納されており、繰り返し要素も存在しないため、第1正規形を満たしています。
2. 第2正規形(2NF)
– 条件: 第1正規形を満たし、かつ主キーの一部にのみ依存する部分関数従属が存在しない。
– 検討:
– 主キーの特定: 「受注番号」と「項番」の組み合わせが主キーと考えられます。
– 部分関数従属の確認:
– 「受注日」および「得意先コード」は「受注番号」のみに依存しています。
– 「単価」は「商品コード」のみに依存しています。
– これらは主キーの一部に依存しているため、部分関数従属が存在し、第2正規形を満たしていません。
3. 第3正規形(3NF)
– 条件: 第2正規形を満たし、かつ非キー属性が他の非キー属性に依存しない。
– 検討: 設問の表は第2正規形を満たしていないため、第3正規形も満たしていません。
選択肢の検討
ア: 正規化は行われていない。
→ 第1正規形は満たしているため、誤り。
イ: 第1正規形まで正規化されている。
→ 正しい。
ウ: 第2正規形まで正規化されている。
→ 部分関数従属が存在するため、誤り。
エ: 第3正規形まで正規化されている。
→ 第2正規形を満たしていないため、誤り。
出典:平成27年度 春期 データベーススペシャリスト試験 午前II 問6